久し振りにロンドンに出張に行って、街中で先ず目に付いたのは、2012年導入の新型バスNew Routemaster。1959年、ロンドンの新しい公共交通機関となった初代Routemasterは、"the first truly modern bus, and widely celebrated as a design classic"つまり、クラシックなデザインであり且つモダンなバスと言われました。(Tony Lewin著　"London's New Routemater," Marrell, 2013.)

写真1の角度から見たNew Routemasterリアヴューはうっとりと見とれるほど美しいと思います。リアヴューの右上から左下に流れるような黒いラインは、初代Routemasterでは長方形の窓から見える階段のラインを造形表現したものです。ビジネススクールに留学していた1990年代前半は初代もたくさんの現役が活躍しており、渋滞で徐行しているときは走って飛び乗ったものです。フロントヴューも好きですが、やはり、初代、新型共にリアの屋根の丸みは本当に愛らしいと思います。

Austin Mini、Volkswagen Beatle、Fiat 500など旧型モデルをベースに現代風にアレンジした車は少なくありませんが、ロンドンバスNew Routemasterのデザインは秀逸であると思います。New RoutemasterのデザイナーであるThomas Heatherwickは次のように述べています： "The outcome of our collaboration with Transport for London and bus manufacturer Wrightbus was a design that tries to create a better balance between infrastructural need and the human experience of bus travel in the capital."「ロンドン交通局とバスメーカーWrightbus社とのコラボレーションの結果は、インフラストラクチャ〜としてのニーズとロンドンでのバス乗車という人間の体験とのよりよいバランスを作り上げたデザインである。」