2030年、2050年、あるいは2100年の未来はどうなっているでしょうか?未来を想像するには、ある程度のインプットが必要になります。厳選されたサイエンスや地政学、デザイン等の書籍をボードメンバー、あるいはプロジェクトメンバー間で熟読いただいた上で、シナリオプランニングのステップに従って、検討を進めていきます。
英蘭石油業のシェルは、1973年のオイルショックに先立ち、あらかじめ石油供給量が激変した場合を想定してシナリオプランニングを行なっていました。業界全体が生産調整をするのに2年、生産能力の調整に8年掛かったところ、シェルは即座に手を打ち、数千億円を節約したと言われています。
未来のシナリオを策定し戦略オプションを抽出する一連の流れはワークショップ形式で進めていきます。創造力と想像力を掻き立てるために、サイエンスの未来、地政学、デザイン思考等に関する書籍をプロジェクトメンバー間で事前に熟読していただき、そのインプットをベースにチームで未来の潮流を抽出・構造化し、いくつかの変数を選び出してマトリックス状に整理していきます。そして、いくつかのシナリオを選定したら、それぞれのシナリオが起こった時にどういう手を打つべきかを検討し、戦略オプションを抽出します。
2030年には、食品メーカーは全く異なる製品を開発、生産、販売しているかも知れません。建設会社は、エネルギー会社になっているかも知れません。鉄道業は、異なる形態で公共交通機関をオペレートしているかも知れません。専門家でさえ未来を予測しても外れることが多いと言います。私は未来を予測することとりも、寧ろ数多ある情報ソースから意味のある情報を峻別し、未来について思考し続けることに意味があると思います。そうすることによって予期せぬことが起こったときでも、その思考力を駆使して瞬時の内に仮説を塗り替え、自社の進むべき方向性、自分のやるべきことを明確にすることができるのです。。
プロジェクト事例
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1. シナリオプランニング(食品、日本、英語)
欧州、アフリカ、北米、中南米、ASEAN各国からマネジメントが20人集まり、2030年の未来を想定した上で、当該企業の未来・長期戦略をワークショップ形式で策定するプログラムを4回実施しました。厳選した書籍を熟読してから参画いただいています。 -
2. 2040年の新事業(住宅産業、日本、日本語)
次期トップマネジメント候補者10名余りに対するアクションラーニングの最終アウトプットとして、3つのグループに分かれて、社長以下役員向けに2040年の新規事業計画を発表していただきました。数ヶ月の準備期間、当社代表がテーマ選定、データ収集、分析、問題定義、シナリオ策定を含む全プロセスをサポートさせていただきました。 -
3. 2030年の新規事業・機能戦略(鉄道、日本、日本語)
管理職40名を対象にしたアクションラーニングの最終アウトプットとして、4つのチームに分かれて鉄道会社の2030年の新規事業計画や機能戦略を策定し、社長発表を行いました。数ヶ月の準備期間、当社代表がテーマ選定、データ収集、分析、問題定義、シナリオ策定を含む全プロセスをサポートさせていただきました。